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健康診断でコレステロールが高いと言われたら

更新日:4月5日

コレステロール改善のための対策と改善のためのステップ


健康診断でコレステロールの結果を見る女性


こんにちは。浅川クリニック副院長の浅川貴介です。

今回はコレステロール・脂質異常症に関してお話していきます。


健康診断でコレステロールが高いと診断されると、多くの方が不安や疑問を抱えることでしょう。しかし、この状態に対する積極的なアクションを起こすことで、健康を守り、将来の合併症を予防することが可能です。ここでは、コレステロールの高い状態に直面した際の具体的な対策と改善策についてご紹介します。


1. 医師との相談 まず最初に、健康診断結果が気になる場合は、信頼できる医師に相談しましょう。当院は専門的な知識を基に、個々の状態に合わせた適切なアドバイスを提供させていただきます。

2. ライフスタイルの見直し コレステロール値を改善するためには、生活習慣の見直しが欠かせません。健康的な食事、定期的な運動、禁煙などの積極的な生活習慣の改善が、コレステロールのバランスを保つのに役立ちます。

3. ヘルシーな食事 食事はコレステロール値に大きな影響を与えます。飽和脂肪酸を制限し、食物繊維やオメガ-3脂肪酸を摂取することが重要です。野菜、果物、全粒穀物、魚などを積極的に取り入れましょう。

4. 適度な運動 運動はコレステロールを下げる効果があります。有酸素運動や筋力トレーニングを定期的に行い、適度な体重を維持することが重要です。

5. 薬物療法の検討 医師との相談の上で、ライフスタイルの改善だけでは不足する場合は、薬物療法が検討されることもあります。薬の使用に関しては、医師の指示に従いましょう。





脂質異常症の診察を受ける男性


脂質異常症(高脂血症)に関して


脂質異常症(dyslipidemia)は、血中脂質濃度が正常範囲を超える状態を指します。これは、特に動脈硬化や心血管疾患のリスクを増加させる可能性がある重要な健康問題です。

脂質異常症に関する基本的なポイントを理解しておくことは重要です。


1. 脂質異常症の原因

高脂血症の原因は多岐にわたりますが、主な要因には遺伝的な要素、不健康な食生活、運動不足、喫煙、および一部の疾患が含まれます。患者の個別のリスクファクターを正確に評価することが、効果的な治療計画を策定する上で重要です。


2. 血中脂質の種類

高脂血症は、主にコレステロールとトリグリセリドの異常な増加が関与しています。コレステロールはHDL(高密度リポタンパク質)とLDL(低密度リポタンパク質)に分類され、これらのバランスが維持されることが重要です。HDLは善玉コレステロールとして知られ、LDLは悪玉コレステロールとして知られています。


3. リスクと合併症

高脂血症は、心血管疾患、脳卒中、動脈硬化などの合併症を引き起こす可能性があります。当クリニックでは、患者の全体的なリスクプロファイルを評価し、適切な治療アプローチを見つけていきます。


4. ライフスタイルの変更

初期の高脂血症の管理においては、ライフスタイルの変更が重要です。患者に対して適切な食事、定期的な運動、禁煙などのアドバイスを提供することが、薬物療法と併用されることがあります。


5. 薬物療法

一部の患者では、ライフスタイルの変更だけでは高脂血症を管理するのが難しい場合があります。このような場合、薬物療法が検討されます。スタチンやフィブラートなどの薬物が、血中脂質を効果的に調整するのに役立ちます。



脂質異常症の薬

コレステロールの薬は一度始めたらやめられない?


コレステロールの薬を飲み続けるかどうかは、患者の具体的な状態や医師の指示に依存します。一般的には、以下のような要因が考慮されます。


1. 基礎的なリスクファクター

高いコレステロール値やその他の心血管疾患のリスク因子が検出された場合、医師は薬物療法を推奨することがあります。


2. 生活習慣の改善

まず初めに、生活習慣の改善(適切な食事、運動、禁煙など)が試みられることがあります。これが効果的であれば、薬物療法を必要としない場合もあります。


3. 既往歴と合併症

過去に心血管疾患や脳卒中などの合併症がある場合、または他の慢性的な状態との併存がある場合、コレステロールの薬を継続的に服用することが勧められることがあります。


4. コレステロール値のコントロール

薬物治療を開始した結果、コレステロール値が目標値に達している場合でも、それを維持するためには継続して薬物を服用する必要があるかもしれません。

薬物療法の継続性に関しては、個々の患者の状態や治療の効果に基づいて医師が最終的な判断を下します。薬物治療を中断する場合は、医師の指示に従うことが重要であり、自己判断での中断は避けるべきです。




胆汁性下痢の男性



ワンポイントアドバイス


過敏性腸症候群・機能性胃腸症(FGIDs)と診断されており、水様性の下痢や腹痛を繰り返している患者さんの一部に、胆汁性下痢と判明する方たちがいらっしゃいます。

胆汁性下痢は、胆汁酸の腸管内過剰な存在が原因となり、通常の腸の働きを阻害して脂質が過度に排泄される症状です。脂質異常症の治療薬がこの症状に対して効果を発揮することは一般的ではありませんが、一部の薬物は症状の緩和に寄与する可能性があります。





まとめ


いかがでしたでしょうか。今回はコレステロール・脂質異常症に関してお話しさせていただきました。コレステロールが高いと診断された場合、焦らずに着実に対策を進めることが大切です。医師のアドバイスを受けながら、ライフスタイルの見直しや健康的な食事、運動などを組み合わせて、コレステロール値を改善しましょう。これにより、将来の心血管疾患などのリスクを軽減することが期待できます。当院では診察での十分な問診や体重測定に加え、定期的な健康診断・血液検査を推奨しています。



次回の更新もお楽しみに。健康な未来のために、一緒に歩んでいきましょう!


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