【ED治療】タダラフィルの効果と安全性|生活習慣病や高齢者は注意が必要?
- 浅川貴介

- 2 日前
- 読了時間: 4分
「年齢のせいかな…」「最近、自信が持てなくなった…」そんな悩みの背景にはED(勃起不全)が関わっているかもしれません。EDは決して特別な病気ではなく、多くの男性に起こり得る体からのサインです。
浅川クリニックでは、ED治療を「心と体の健康を見直すきっかけ」と考えています。今回の浅川クリニックのブログでは、ED治療薬の代表格であるタダラフィル(シアリスのジェネリック)について、効果や副作用、安全性、そして生活習慣病や高齢者の方での注意点をわかりやすくご紹介します。

タダラフィルの作用機序と効果
タダラフィルは「PDE5阻害薬」に分類されるED治療薬です。性刺激によって生じる「cGMP」という物質が血管を広げ、陰茎に血流を集めることで勃起が起こります。しかし「PDE5」という酵素がこのcGMPを分解してしまうため、勃起が続きにくくなることがあります。タダラフィルはこのPDE5の働きを抑えることで、血流を保ち、自然な勃起をサポートします。
効果持続時間は最大36時間(週末薬とも呼ばれます)
食事の影響を受けにくく、タイミングを気にせず内服可能
毎日少量を内服する「1日1回法」も選択可能
タダラフィルはどんな人に合っている?
「自然なタイミング」でED治療を行いたい方
高血圧・糖尿病・脂質異常症など生活習慣病をお持ちの方(ただし注意点あり、後述)
「薬を飲んだらすぐに準備しなければ」というプレッシャーを減らしたい方
EDが原因でパートナーとの関係に不安を感じている方
高齢者や生活習慣病を持つ方への注意点
タダラフィルは比較的安全性の高い薬ですが、基礎疾患や内服薬によっては注意が必要です。
高血圧の方
高血圧自体はEDのリスク因子ですが、降圧薬の種類によっては注意が必要です。特に硝酸薬(ニトロ製剤)との併用は禁忌。α遮断薬との併用も血圧低下リスクが高まります。
心疾患のある方
狭心症や心筋梗塞の既往がある方は注意が必要です。硝酸薬との併用は絶対禁止。心不全や「性行為そのものがリスク」とされる重症例では使用できません。
糖尿病の方
糖尿病はEDの大きな原因ですが、腎機能障害を伴う方では減量や服用間隔の調整が必要です。
脂質異常症・動脈硬化性疾患
動脈硬化はEDの背景因子のひとつ。脳梗塞や心筋梗塞の直後(一般的に6か月以内)は使用を控える必要があります。
生活習慣病があっても使える場合はあるが、すべてが安全とは限らないです。自己判断ではなく、医師の診察のもとで適応を確認しましょう。

ワンポイントアドバイス
EDは生活習慣病のサインでもある
EDは単なる加齢の現象ではなく、血管の健康状態を映し出すサインです。
特に高血圧・糖尿病・脂質異常症・喫煙習慣といった生活習慣病は、血管を老化させ、EDを悪化させる大きな要因になります。さらに近年の研究では、ED治療薬が血管や心臓に良い影響を与える可能性も報告されています。
研究①
タダラフィルを使用したED患者は、未使用群と比較して 心血管イベントのリスクが19%、全死亡リスクが44%低い とする観察研究が報告されています。
Kloner RA, et al. Int J Clin Pract. 2024;78(2):e15996. PMID: 38377018
研究②
別の研究では、PDE5阻害薬の使用が 心血管疾患・脳卒中・認知症のリスクを30%以上減らす可能性 が示唆されています。
von Kuenssberg Jehle S, et al. JAMA Netw Open. 2025;8(1):e2451357. PMID: 39532245
もちろん因果関係は証明されていませんが、ED治療が「性の健康」だけでなく「血管の健康」や「長期的な生活習慣病予防」にもつながる可能性は非常に興味深いです。
まとめ
タダラフィルは、効果が長く自然に使いやすいED治療薬です。ただし、生活習慣病や心疾患を持つ方では使用に注意が必要なケースがあるため、必ず医師の診察のもとで判断することが大切です。EDは「性の問題」だけでなく、「血管と生活習慣の問題」でもあります。浅川クリニック世田谷では、プライバシーに配慮した環境でED治療と生活習慣改善の両面からサポートしています。
浅川クリニック 内科・世田谷
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