春になると「眠くて仕事にならない」眠気は花粉症のせいかもしれません
- 浅川貴介 | 浅川クリニック副院長 | 総合内科専門医・腎臓専門医・医学博士

- 19 分前
- 読了時間: 4分
花粉症といえば、「くしゃみ・鼻水・目のかゆみ」といった症状が代表的ですが、実は多くの方が「強い眠気」や「全身のけだるさ」も訴えています。
なんとなく集中できない
頭がぼんやりする
仕事中に眠くてつらい
これらの症状は、単なる疲労や寝不足ではなく、花粉症による免疫反応や薬の影響が原因であることが多いのです。
2026年は、例年以上に花粉の飛散が多くなると予測されており、症状が重く出る人も増える可能性があります。今回の浅川クリニックのブログでは、花粉症による眠気・だるさの理由と対策、そして仕事や経済にも及ぼす影響を解説します。

なぜ花粉症で眠くなるの?医学的な3つの理由
① アレルギー反応によるヒスタミンの影響
花粉が体に入ると、免疫が反応し「ヒスタミン」という物質が放出されます。
ヒスタミンは鼻水や目のかゆみを引き起こすだけでなく、
脳に作用して眠気を引き起こすことがあるのです。
また、ヒスタミンの炎症作用で体力を消耗しやすくなり、だるさや疲労感につながります。
② 抗ヒスタミン薬の副作用で眠くなる
花粉症の薬(抗ヒスタミン薬)には「眠くなりやすいタイプ」と「眠くなりにくいタイプ」があります。
分類 | 特徴 | 眠気 |
第一世代 | 効果は強いが眠気も出やすい | 強い |
第二世代 | 現在主流。眠気が少ない処方が多い | 軽度 |
市販薬や一部の古い処方薬には第一世代が含まれていることがあり、知らずに眠気の強い薬を飲んでいるケースもあります。
③ 睡眠の質が低下している可能性
花粉症の方は、夜中に
鼻詰まりで息がしづらい
くしゃみや咳で目が覚める
などにより、睡眠の質が下がりがちです。結果として、日中の眠気や倦怠感につながります。
2026年の花粉飛散予測:東日本では「非常に多い」地域も
気象予報各社の発表によると、2026年の花粉シーズンは、
東日本や北日本を中心に例年より多く飛散する地域が多いと予想されています。
関東地方などでは「非常に多い」レベルになる可能性も。
とくにスギ花粉は2月下旬~3月上旬にピークを迎える見込みで、花粉に敏感な方はいつもより早めの対策が必要です。
📌参考:tenki.jp 花粉予測
花粉症の眠気・だるさが「仕事」や「日本経済」に与える影響
花粉症の症状は、個人のQOL(生活の質)だけでなく、仕事の生産性や集中力にも影響します。
複数の調査で「パフォーマンスが20〜30%低下する」とされており、
判断力・集中力の低下によるヒューマンエラーや仕事効率の悪化も報告されています。
● 日本全体での経済損失は年間約3,000億円以上?
大手シンクタンクの試算では、花粉症による日本の経済損失は、
✅ 年間2,000〜3,000億円規模(医療費・生産性損失など含む)
インフルエンザに匹敵するほどの社会的インパクトがあるのです。
医師がすすめる眠気・だるさ対策
● 薬を見直す
第二世代の眠くなりにくい薬に変更
点鼻薬や点眼薬との併用で内服薬を減らす
眠気が出にくい漢方や抗ロイコトリエン薬も選択肢に
医師と相談して、自分の生活スタイルに合った薬を選びましょう。
● 眠気対策の生活習慣
朝起きたら太陽の光を浴びて体内時計リセット
昼寝は15分以内にとどめる
カフェインを飲むタイミングを工夫する(夕方以降は控えめに)
● 睡眠の質を上げる環境整備
就寝前に温かいシャワーや入浴で鼻を通す
部屋を加湿・換気し、空気清浄機を活用
鼻腔テープやマスクで夜の呼吸を楽にする工夫も効果的
まとめ
花粉症による「眠気」や「だるさ」は、単なる体質ではなく、医学的に明らかなメカニズムが存在する症状です。そしてそれは、あなたの生活の質・仕事のパフォーマンス・社会的活動にも大きく影響してきます。
2026年は特に飛散量が多くなる予想です。症状が強く出る前に、早めの対策を行いましょう。
当院では、生活や仕事への影響も踏まえて治療をオーダーメイドでご提案しています。オンライン診療でもご相談可能です。ぜひお気軽にご相談ください。
浅川クリニック 内科・世田谷
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