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肌や白目が黄色い…それ、黄疸(おうだん)かもしれません

  • 執筆者の写真: 浅川貴介 |  浅川クリニック副院長 | 総合内科専門医・腎臓専門医・医学博士
    浅川貴介 | 浅川クリニック副院長 | 総合内科専門医・腎臓専門医・医学博士
  • 8月15日
  • 読了時間: 4分

更新日:10月10日

「最近、肌や白目が黄色っぽい気がする」そんな症状はありませんか?今回の浅川クリニックのブログは 黄疸(おうだん)と呼ばれる状態と、よく似ていて紛らわしい 柑皮症(かんぴしょう)/β-カロテン過剰 について、できるだけわかりやすくまとめました。



乾皮症の原因、みかん


黄疸ってどんな状態?


血液にある黄色い色素「ビリルビン」が増えて、肌や白目が黄色くなる現象です。

ビリルビンは古くなった赤血球が壊れるときに生まれ、肝臓 → 胆汁 → 便のルートで体外へ出ていきます。どこかで詰まると体にたまり、黄疸になります。




「黄疸」を起こす主な原因

主な原因

具体例のイメージ

肝臓の疲れ・炎症

お酒の飲みすぎ、脂肪肝、ウイルス性肝炎など

胆石や腫瘍で出口がふさがる

胆石、すい臓がん、胆管がんなど

赤血球が壊れまくる

溶血性貧血、悪性貧血など

体質的にビリルビンが少し高め

ジルベール症候群など(生まれつきの個性)

覚えておきたいポイント

白目が黄色いかどうかが大事なチェックポイントです。

尿が濃い茶色、便が白っぽいときは早めに受診を。




似ているけど別物!

柑皮症(かんぴしょう)/β-カロテン過剰


どんな症状?

肌だけが黄色~オレンジ色に見えます(特に手のひら・足の裏・ほうれい線周辺)。

白目は黄色くなりません。


原因は?

ニンジン、カボチャ、みかん、マンゴー、β-カロテン入りのサプリやジュースを大量に・長期間とると起こります。β-カロテンは脂溶性ビタミンAの前駆体で、体にたまりやすい性質があります。


体への影響は?

通常は無害で、食事量を減らせば数週間~数か月で元に戻ります。ビタミンAサプリを高容量で続けると、まれに頭痛や吐き気など「ビタミンA過剰症」を起こすことがあるので要注意です。



黄疸のでてる男性


見分け方まとめ

観察ポイント

黄疸

柑皮症

白目

黄色い

白いまま

尿の色

茶色っぽいことが多い

変化なし

原因

肝臓・胆道・血液の病気

β-カロテンのとりすぎ

対処

検査で原因を探し治療

β-カロテン摂取量を減らす



浅川クリニックでできる検査


問診・視診

生活習慣、食事、サプリの有無まで丁寧にうかがいます。


血液・尿検査

ビリルビンの値や肝臓の数値、ウイルス性肝炎のマーカーや鉄過剰・βカロテン量を確認します。柑皮症はビリルビン正常です。


画像検査(CT・MRI など)

必要に応じて近隣医療機関と連携し詳しく調べます。




もし黄疸と診断されたら?


・原因の治療が最優先

ウイルス性肝炎→ 抗ウイルス薬

胆石→ 内視鏡的処置や手術 など


・お酒をひかえ、バランスの良い食事

疾患の種類や程度によっては厳格な禁酒と栄養制限が必要になることもあります。


・サプリ・市販薬の飲みすぎに注意

肝臓に負担をかける場合があります。




よくあるご質問

Q

A

白目が白いけど肌が黄色い程度なら様子見でいい?

柑皮症の可能性は高いですが、まずは血液検査でビリルビンを確認しましょう。自己判断より検査が安心です。

にんじんスティックを毎日食べたら手のひらが黄色く…?

柑皮症かもしれません。食事量を少し減らせば自然に戻りますが、念のため受診を。

黄疸は痛みがないのに放置すると?

胆管閉塞や肝炎などの病気が進行し、重症化することがあります。早期受診が大切です。




まとめ


肌や白目の色を見て「黄疸」か「柑皮症」かを推測できますが、検査での確認が望まれます。柑皮症はサプリ・野菜果物の摂りすぎで起こり、通常は害がありません。白目も黄色い、尿色が濃い、だるい、こんなときは黄疸のサインかもしれません。早めの検査が重要です。浅川クリニックでは黄疸に関しての検査が可能です。必要に応じて専門機関と連携し、スムーズな治療をご提供します。肌や白目の色が気になったら、お気軽に浅川クリニックへご相談ください。早期発見・早期対処で、あなたの健康を守りましょう!


浅川クリニック 内科・世田谷

〒154-0017 東京都世田谷区世田谷1丁目3−8



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