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血尿が出たらどこを受診する?腎臓内科と泌尿器科の違いとは

  • 執筆者の写真: 浅川貴介 |  浅川クリニック副院長 | 総合内科専門医・腎臓専門医・医学博士
    浅川貴介 | 浅川クリニック副院長 | 総合内科専門医・腎臓専門医・医学博士
  • 4 日前
  • 読了時間: 5分

血尿が見られた場合、どの診療科を受診すべきか迷われる方も多いでしょう。​血尿の原因は多岐にわたり、腎臓内科と泌尿器科のどちらを受診すべきかは、症状や検査結果によって異なります。​今回の浅川クリニックのブログでは、血尿の原因と、それぞれの診療科の役割について解説いたします。特に、疫学(よくある順)の観点からも泌尿器科受診を優先すべき理由を詳しくご紹介します。



血尿の原因臓器


血尿とは?


血尿とは、尿中に血液が混じる状態を指し、目で見て赤い尿が出る「肉眼的血尿」と、尿検査でのみ確認される「顕微鏡的血尿」に分類されます。​肉眼的血尿は、尿が赤やピンク色に見えるため、自覚しやすい症状です。​一方、顕微鏡的血尿は、健康診断などの尿検査で偶然発見されることが多く、自覚症状がない場合もあります。



血尿の主な原因


尿路感染症(膀胱炎・腎盂腎炎)

排尿時の痛みや頻尿などを伴います。発熱がる場合には腎臓までバイ菌が広がっていることが多いです。ちなみに感染を起こしていないけど尿中にバイ菌がいるケースもあり、菌尿症と言われています。


尿路結石(腎結石・尿管結石)

激しい腰背部痛とともに血尿が出ることがあります。体格が大きい男性に多い印象です。


尿路系の腫瘍(膀胱がん・腎がん・前立腺がんなど)

特に自覚症状のない血尿で発見されることもあり注意が必要です。


糸球体腎炎などの腎疾患

蛋白尿やむくみ、高血圧などを伴うことがあります。こちらの病気は腎臓内科の領域となります。




【重要】血尿では泌尿器科を優先して受診すべき理由


血尿の患者さんがまず受診すべき診療科としては、泌尿器科を優先することが推奨されます。その理由には、以下のような疫学的特徴が関係しています。


1. 血尿の多くは泌尿器疾患が原因です

肉眼的血尿を訴える患者のほとんどは、泌尿器科領域(結石・感染症・腫瘍など)の疾患が原因とされています。特に50歳以上の男性において、血尿の原因が悪性腫瘍(膀胱がん・前立腺がん)である割合が増加します。無症候性血尿であっても、約10%が悪性腫瘍に関連していたという報告もあり、早期の専門的検査が重要です。


2. 泌尿器科で行える初期検査の範囲が広い

泌尿器科では、内科とは違い以下のような検査を迅速に行うことが多いようです。

  • 膀胱鏡検査(膀胱内の腫瘍・出血源を確認)

  • CT検査(結石や腫瘍の評価)

これらの検査によって、尿路系の異常を早期に診断し、治療方針を速やかに決定できます。




腎臓内科が担当するケースとは?


一方で、腎臓内科では以下のような腎臓自体の疾患を中心に診療を行います。

  • 糸球体腎炎(IgA腎症など)

  • 慢性腎臓病(CKD)

  • ネフローゼ症候群 など

これらの疾患では、血尿だけでなく蛋白尿や腎機能低下を伴うことが多いため、尿検査で蛋白尿が同時に認められた場合や、腎機能に異常がある場合には腎臓内科が関与します。




ワンポイントアドバイス①

「無症状の血尿」にこそ注意!


痛みや違和感がない血尿でも、背後に重大な疾患が隠れていることがあります。特に中高年の方や喫煙歴のある方は、膀胱がんのリスクが高まるため要注意です。「気のせいかも…」と思わず、早めに医師にご相談ください。

血尿に気づいたときは、不安も大きいかと思います。浅川クリニックでは、血尿の精査から必要に応じた専門診療へのご紹介まで、丁寧に対応しています。些細な症状でも、どうぞお気軽にご相談ください。




ワンポイントアドバイス②

尿検査の精度を高めるための排尿タイミングとは?


血尿の原因を正確に評価するためには、適切なタイミングで尿を採取することが大切です。

可能であれば、朝一番の尿(起床後最初の尿)を持参するのがおすすめです。尿が濃縮されており、わずかな異常も検出しやすくなります。

来院前に排尿してしまった場合でも、1~2時間程度あけて再度採尿することで十分検査可能です。

月経中や激しい運動直後は、検査結果に影響が出る可能性があるため、状況によっては採尿日を変更することもあります。




まとめ


血尿が見られた場合にはまず泌尿器科を受診し、画像検査や膀胱鏡などによって悪性疾患の有無を確認することが第一歩となります。その後、腎臓病の疑いがあれば腎臓内科へ紹介されるという流れが一般的です。血尿は、軽い炎症から重大な病気まで、さまざまな疾患のサインとして現れます。特に中高年での無症候性血尿は、泌尿器系の悪性腫瘍が隠れている可能性もあるため注意が必要です。必要に応じて腎臓内科での詳しい検査や治療が行われる場合もあります。

泌尿器科での初期検査後、腎機能の評価や糸球体疾患の疑いがある場合には、当院でのフォローアップも可能です。「血尿が気になるけど、どこに相談したらいいか分からない」そんな時も、どうぞお気軽にご相談ください。患者様一人ひとりに合わせた丁寧な診療を心がけております。


浅川クリニック 内科・世田谷

〒154-0017 東京都世田谷区世田谷1丁目3−8




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