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女性の更年期障害 似た症状を示す内科疾患について

  • 執筆者の写真: 貴介 浅川
    貴介 浅川
  • 6月27日
  • 読了時間: 3分

更年期障害は、主に女性が閉経前後に経験するホルモンバランスの変化による身体的および精神的な不調を指します。しかし、これらの症状は他の内科的な疾患でも見られることがあり、更年期障害と誤診される可能性があります。今回の浅川クリニックのブログでは、更年期障害と症状が類似する内科疾患について解説します。



更年期障害の女性


更年期障害とは


更年期障害は、主に女性が閉経前後に経験するホルモンバランスの変化によって引き起こされる身体的および精神的な不調を指します。閉経に伴い、卵巣から分泌されるエストロゲンの量が急激に減少することで、体内のホルモンバランスが乱れ、多様な症状が現れるのが特徴です。これは、個人差が大きく、症状が軽い方もいれば、日常生活に支障をきたすほどの重症化するケースもあります。





更年期障害の症状


更年期障害で見られる主な症状は、身体的および精神的なものに分類されます。


身体的な症状


  • ホットフラッシュ(顔のほてりやのぼせ)

  • 発汗(特に夜間に多い)

  • 動悸(心臓の鼓動が速く感じられる)

  • めまい

  • 頭痛

  • 疲労感

  • 関節や筋肉の痛み


精神的な症状


  • 不安感

  • 抑うつ症状

  • イライラ

  • 集中力の低下

  • 記憶力の低下


これらの症状は個人差が大きく、軽度にとどまる場合もありますが、他の女性では日常生活に支障をきたすほど深刻になることがあります。




更年期障害と似た症状を示す内科疾患


貧血

鉄欠乏性貧血や慢性疾患による貧血では、めまい、疲労感、頭痛などが見られます。血液検査によりヘモグロビンや体内の鉄分量を確認することで診断されます。


甲状腺疾患

甲状腺機能低下症や甲状腺機能亢進症は、更年期障害と似た症状を引き起こします。

・甲状腺機能低下症 倦怠感、体重増加、寒がり、抑うつ症状など。

・甲状腺機能亢進症 発汗、動悸、不安感、体重減少など。

問診・診察に加え血液検査で判断できます。


心疾患

特に女性に多い冠攣縮性狭心症心不全では、動悸や息切れ、疲労感が出ることがあります。胸の痛みや圧迫感がある場合は早急な受診が必要です。


睡眠時無呼吸症候群

睡眠中に呼吸が一時的に止まることで、日中の疲労感や頭痛、不安感が現れることがあります。男性に多いですが、女性にも見受けられます。睡眠時の状態をモニタリングすることで診断が可能です。


自律神経失調症

自律神経のバランスが崩れることで、動悸、発汗、めまい、疲労感などが現れます。更年期障害に見られるホルモン変化に伴う症状と混同されることがあります。


低血糖症

血糖値が急激に下がることで、動悸、発汗、不安感、疲労感などが起こります。糖尿病治療中の方や長時間の空腹状態が続いた場合に発生しやすいです。




まとめ


更年期障害と思われる症状がある場合でも、必ずしもそれがホルモンバランスの変化だけによるものではないことがあります。


内科的疾患との鑑別診断を行うためには、以下のような検査や診察が役立ちます。

  • 血液検査(ホルモン値、甲状腺機能、血糖値、貧血検査など)

  • 心電図

  • 睡眠時のモニタリング


浅川クリニックでは、更年期障害に加えて、内科的な疾患の診断と治療も行っています。また、必要に応じて専門医との連携もスムーズに行います。患者様一人ひとりに合った適切なケアを提供いたしますので、ぜひご利用ください。



浅川クリニック 内科・世田谷

〒154-0017 東京都世田谷区世田谷1丁目3−8



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