12誘導心電図でわかることとは?
- 浅川貴介 | 浅川クリニック副院長 | 総合内科専門医・腎臓専門医・医学博士

- 9月12日
- 読了時間: 4分
更新日:10月10日
「健診で心電図に異常って言われたんですが、何を見ているんですか?」「胸がドキドキするとき、心電図でわかるんですか?」
日常診療でもよくいただくご質問です。12誘導心電図は、最も一般的に使用される形式で、心臓の多面的な情報を得ることができます。今回の浅川クリニックのブログでは、12誘導心電図でわかることと、その重要性について解説します。

12誘導心電図とは?
胸と手足に電極をつけて、心臓の電気信号を12種類の角度から記録する検査です。
まるで心臓をぐるりと囲んでカメラで撮影するように、多方面から心臓の働きをチェックできます。
12誘導心電図でわかること
虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)
血流が不足している場所が波形に現れます。
不整脈
心臓のリズムの乱れを確認できます。発作性のものは24時間心電図が追加されることも。
心肥大
心筋が厚くなったサインが見えることがあります。
電解質異常
カリウム・カルシウムのバランスが乱れると特徴的な波形が出ます。
炎症や心筋症
心膜炎や心筋症の診断にもヒントになります。
12誘導心電図の重要性
12誘導心電図は、非侵襲的かつ短時間で実施できるため、迅速な診断と治療方針の決定に欠かせない検査です。また、定期的な心電図検査は、潜在的な心疾患の早期発見にも役立ちます。

どのようなときに心電図の検査を受けるべきか?
胸の痛みや違和感を感じたとき
心臓発作や虚血性心疾患が疑われる場合に実施されます。
動悸やめまいを感じるとき
不整脈や心臓のリズム異常が原因の可能性があります。
息切れや倦怠感を感じるとき
心不全や心肥大の早期兆候を確認するために実施されます。
高血圧や糖尿病などの既往症があるとき
心血管系疾患のリスクが高い場合、定期的な心電図検査が推奨されます。
健康診断や術前検査の一環として
心臓の健康状態を総合的に評価する目的で実施されます。
ご家族に心疾患の既往があるとき
遺伝的リスクの評価として実施されます。
12誘導心電図を受ける際のポイント
電極を装着するために、胸部や手足の一部を露出する必要があります。
検査中は動かずリラックスすることが大切です。
心電図検査の結果が異常であっても、必ずしも深刻な病気であるとは限りません。医師の診断を仰ぎましょう。
時計やスマートフォンなどの電子機器が、心電図に影響を与える可能性があるため、検査前に外しておくことが推奨されます。
心電図検査の結果が異常であっても、必ずしも深刻な病気であるとは限りません。また、異常所見を放置することで非常に危険な場合もあります。必ず医師の診断を仰ぎましょう。
ワンポイントアドバイス
健康診断で「要精査」と書かれていても、すぐに命に関わる状態とは限りません。ただし放置は禁物。早めに受診して医師にご相談ください。
まとめ
心電図検査では、以前のデータと比較して評価することが重要です。そのため、かかりつけ医を持つことで、継続的な健康管理が可能になります。かかりつけ医は患者の過去の検査結果や健康状態を把握しており、異常の早期発見や適切な診断・治療を提供するうえで大きな役割を果たします。 12誘導心電図は、心臓の健康状態を多角的に評価できる優れた検査方法です。心臓の異常が疑われる場合や健康診断でのチェックには、この検査が役立ちます。心電図の結果に不安がある場合は、専門医のアドバイスを受けるようにしましょう。
浅川クリニックでは、12誘導心電図検査を迅速かつ正確に行っています。心臓の健康に関するお悩みがある方は、ぜひご相談ください。
浅川クリニック 内科・世田谷
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