【注意】長引く症状の原因は「ペット」かもしれません 身近な鳥から人にうつる感染症と、受診時に大切なポイント
- 浅川貴介 | 浅川クリニック副院長 | 総合内科専門医・腎臓専門医・医学博士

- 4月10日
- 読了時間: 3分
発熱や咳、下痢などの症状がなかなか治らず長引いていることはありませんか?
その原因が、身近なペット(特に鳥)との生活に関係していることがあります。
インコや文鳥、オウム、ハトなどは私たちにとって身近な存在ですが、一部の感染症は 鳥から人にうつる(人獣共通感染症) ことが知られています。

鳥から人にうつる主な感染症
① オウム病(クラミジア・シッタシ症)
最も有名で、見逃されやすい鳥由来感染症です。
原因
クラミジア・シッタシ(細菌)
感染経路
鳥のフンや分泌物が乾燥して舞い上がった粉じんを吸入
症状
高熱
強い倦怠感
咳、肺炎
頭痛・筋肉痛
👉「風邪だと思っていたら肺炎だった」「抗生剤を飲んでもなかなか良くならない」という経過がよくみられます。
② クリプトコッカス症
ハトのフンと深い関係がある真菌(カビ)感染症です。
原因
クリプトコッカス(真菌)
感染経路
ハトのフンが乾燥した粉じんを吸入
症状
咳、発熱
肺炎
重症例では髄膜炎
⚠️糖尿病、がん治療中、ステロイド使用中など免疫力が低下している方は特に注意が必要です。
③ サルモネラ感染症
鳥との接触後の下痢で注意したい感染症です。
原因
サルモネラ菌
感染経路
鳥のフンが付着した手指や物から経口感染
症状
下痢
腹痛
発熱
嘔吐
👉鳥を触った後の 手洗い不足 がリスクになります。
④ その他の鳥由来感染症
カンピロバクター腸炎
大腸菌感染症
まれにウイルス感染症
共通点は、鳥が元気そうでも感染源になり得るという点です。
長引く症状では「ペット飼育歴」が重要です
鳥由来の感染症は、
風邪や一般的な肺炎と区別しにくい
血液検査だけでは原因が分かりにくい
問診がなければ疑われにくい
という特徴があります。
医師がペットの存在を知らないと、診断が遅れることがあるそれが、この分野の一番の落とし穴です。
医療機関を受診した際に伝えてほしいこと
症状だけでなく、以下の点もぜひ伝えてください。
鳥(インコ・文鳥・オウムなど)を飼っている
最近 新しくペットを迎えた
鳥かごやフンの掃除をしている
ベランダや職場周囲にハトが多い
家族がペットの世話をしている
💡「関係ないと思った」「言わなくてもいいと思った」その情報が 診断の決め手 になることがあります。
ペットが悪いわけではありません
誤解してほしくないのは、ペットを飼うこと自体が悪いわけではないという点です。
正しい知識と予防を行えば、多くの感染症は防ぐことができます。
予防のポイント
フン掃除時は マスク着用
乾燥したフンを掃かない(舞い上がる)
湿らせてから清掃
掃除後は石けんで手洗い
体調不良時は無理に掃除をしない

まとめ|「生活の情報」も大切な医療情報です
長引く発熱、咳、下痢などがある場合、ペット飼育歴は立派な医療情報です。
✔ 症状が長引いている✔ 原因がはっきりしない✔ 鳥と接する機会がある
このようなときは、医療機関受診時に ペットのことも必ず伝えてください。
「そういえば、最近インコ飼い始めました」
この一言で、診断の方向性がガラッと変わることがあります。
浅川クリニックでは、症状だけでなく 生活背景まで含めた丁寧な診療を大切にしています。気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。
浅川クリニック 内科・世田谷
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