お酒は腎臓にも悪い?肝臓だけじゃない“全身の話”を内科医が解説
- 浅川貴介 | 浅川クリニック副院長 | 総合内科専門医・腎臓専門医・医学博士

- 1 日前
- 読了時間: 3分
「お酒は肝臓に悪い」
これは多くの方が、もう感覚的に分かっていると思います。
さらに言えば、「全身で見たら、正直あまり体にいいものじゃないよね」
そんな感覚をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
では、腎臓についてはどうでしょうか。
「腎臓も悪くなるんですか?」
外来でもよく聞かれる質問です。
今回の浅川クリニック世田谷のブログでは、
お酒と腎臓の関係について、できるだけ分かりやすく解説します。

■ 結論から言うと
お酒は腎臓にとっても「無関係ではありません」。
ただし、肝臓ほど単純に悪影響が出る臓器ではない、というのが実際のところです。
🧠 肝臓ほど“分かりやすく”は悪くならない腎臓
肝臓はアルコールを直接代謝する臓器なので、飲み過ぎれば数値(AST・ALT・γ-GTP)としてはっきり表れます。
一方、腎臓は
老廃物の排泄
水分・電解質の調整
血圧のコントロール
といった役割を担っています。
そのため、アルコールが腎臓を「直接」壊すというより、生活習慣全体を通してじわじわ負担をかけるという形になります。
⚠️ 「全身に良くない」が腎臓にも影響する
お酒が腎臓に影響する理由は、実はとても現実的です。
✔ 脱水になりやすい
アルコールには利尿作用があります。飲んでいるのに、体はむしろ水不足に傾きます。
→ 腎臓は「濃い血液」を必死にろ過することになり、負担が増えます。
✔ 血圧が上がりやすい
飲酒習慣は高血圧の原因になります。腎臓は血圧にとても弱い臓器です。
✔ 食事が乱れやすい
塩分の多いつまみ、夜遅い食事、寝不足。これらはすべて腎臓にマイナスです。
つまり、「お酒そのもの」+「お酒に付いてくる生活習慣」このセットが腎臓に影響します。
🍺 「適量なら腎臓に悪くない」は本当?
研究の世界では、「適量の飲酒は腎機能低下と関連しない」「むしろリスクが低いというデータもある」という報告もあります。
ただ、ここで大事なのは、
👉 “だから飲んだほうがいい”という話ではない👉 “害が出にくい人もいる”というだけ
という点です。
実際の診療では、
お酒を減らしたら血圧が下がった
クレアチニンや尿酸が安定した
というケースも珍しくありません。
また、すでに腎機能低下を指摘されている方は、「少量だから大丈夫」と自己判断せず、主治医と相談しながらお酒との付き合い方を決めていきましょう。

🧃 腎臓を守る、お酒との現実的な付き合い方
「完全にやめなきゃダメですか?」これもよく聞かれます。
多くの場合、答えは「量と頻度次第です」。
✔ 目安として
日本酒:1合まで
ビール:中瓶1本まで
ワイン:グラス2杯程度
を毎日ではなく、休肝日を作ること。
✔ 飲むなら
水もしっかり飲む
塩分の多いおつまみは控える
深酒・連日飲酒は避ける
🩺 腎臓の数値が気になる方へ
すでに
クレアチニンが高い
eGFRが低下している
尿酸値・血圧・血糖が高い
こういった方は、「お酒は少なめにしておく」それだけでも腎臓を守る意味があります。
✍️ まとめ
お酒は肝臓だけでなく、全身に影響する嗜好品
腎臓にも、直接ではなく間接的に負担がかかる
適量なら大きな問題にならない人もいるが、万人向けではない
「飲み過ぎない」「続けない」「水を飲む」これが一番現実的な対策
浅川クリニック世田谷では、血圧・腎機能・尿酸・生活習慣をまとめて評価しながら、「無理のない改善」を一緒に考えています。気になる方は、お気軽にご相談ください。
浅川クリニック 内科・世田谷
〒154-0017 東京都世田谷区世田谷1丁目3−8




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