AGAに効果的な治療法とは?ミノキシジル外用×フィナステリド内服の実力
- 貴介 浅川
- 5月30日
- 読了時間: 5分
「最近、生え際が後退してきた気がする」「頭頂部の地肌が見えやすくなった」——そんなお悩みはありませんか?
男性型脱毛症(AGA)は進行性の脱毛症で、放っておくと少しずつ薄毛が広がっていきます。ですがご安心ください。現在では、医学的に効果が認められた治療法が複数あり、適切な対策を行えば進行を抑え、発毛を促すことも可能です。
中でも注目されているのが、フィナステリドによる脱毛の抑制と、ミノキシジルによる発毛促進という二つの柱を組み合わせた治療法です。
今回の浅川クリニックのブログでは、AGAの基本から、当院で行っている高濃度治療の内容とその根拠まで、わかりやすく解説いたします。

AGAとは?
AGA(男性型脱毛症)は、男性ホルモン(DHT)の影響により、髪が徐々に細く、短くなり、最終的には脱毛してしまう進行性の疾患です。額の生え際や頭頂部から薄くなっていくのが典型的なパターンで、進行性であるため、早めの治療が重要です。
フィナステリドとミノキシジル外用液の効果
フィナステリド:脱毛の進行を抑える 守りの治療
フィナステリドは、DHTの生成を抑えることでAGAの進行を防ぎます。毛髪の成長サイクルを正常化し、抜け毛のスピードを抑えることが期待されます。
ミノキシジル外用液:発毛を促進する 攻めの治療
ミノキシジルは血管を拡張して頭皮の血流を改善し、毛包への栄養供給を高めることで発毛を促します。フィナステリドが「守る」役割であるのに対し、ミノキシジルは「攻める=育てる」役割を果たします。
ミノキシジル内服と外用の違いについて
ミノキシジルには「外用タイプ」と「内服タイプ」がありますが、浅川クリニックでは安全性と効果のバランスを考え、外用タイプ(塗布剤)を採用しています。
内服タイプは、全身に作用するため発毛効果が高いとされる一方で、動悸、むくみ、血圧低下、多毛症(腕や顔などの体毛が濃くなる)といった副作用のリスクがあります。
一方、外用タイプは、頭皮のみに作用するため副作用が比較的少なく、安全性が高いのが特徴です。使用初期に一時的な抜け毛(初期脱毛)が見られることはありますが、毛周期が整う過程の一環となります。
浅川クリニックでは、10%濃度の外用ミノキシジルを使用しています。
内服ミノキシジル | 外用ミノキシジル | |
効果の強さ | 高いが全身作用あり | 頭皮に限定される |
副作用リスク | 高め(全身性) | 比較的少ない(局所) |
主な副作用 | 動悸、むくみ、血圧低下、多毛症 | かゆみ、かぶれ、一時的な脱毛(初期脱毛) |
安全性 | 国内未承認・自由診療 | 国内承認・市販あり(5%) |
推奨 | 医師の厳重な管理下のみ | 日本皮膚科学科推奨(※) |
※男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版:日皮会誌:127(13),2763-2777,2017(平成29) ● 2769

ワンポイントアドバイス①
AGA治療を成功させるヒント
初期脱毛は「効いているサイン」かもしれません
ミノキシジルの使用を始めて数週間〜1か月ほど経つと、一時的に抜け毛が増える「初期脱毛」が見られることがあります。これは、休止期にある古い髪の毛が押し出され、発毛サイクルが新しく切り替わる「好転反応」の一つと考えられており、多くの場合は一時的なものです。驚かずに治療を続けることが大切です。
最低でも6か月は続けましょう
AGA治療は、効果が出るまで平均して3〜6か月程度かかります。効果が現れる前に中断してしまうと、発毛効果が十分に得られないばかりか、進行が再び早まる可能性もあります。治療を開始したら、最低でも6か月は継続して経過をみるようにしましょう。
続けられる治療こそ、良い治療です
副作用の心配がある場合は、医師と相談のうえ、用量調整や外用剤の変更などで対応することが可能です。治療は一時的なものではなく、長期的に続けていくことが前提となるため、「無理なく安心して続けられる治療」であることも重要です。
生活習慣の見直しもプラス効果に
AGAはホルモンバランスや血流の影響を受けるため、十分な睡眠、バランスの良い食事、ストレス管理、禁煙など、日常生活の見直しも治療効果を高める助けになります。特に夜更かしや過度の飲酒・喫煙は毛髪環境に悪影響を及ぼすため注意が必要です。
ワンポイントアドバイス②
フィナステリドの副作用について
フィナステリドはAGA治療において効果の高い薬剤ですが、一部の方に副作用がみられる場合があります。最もよく知られているのは、性機能に関する影響(EDや性欲減退)です。
勃起機能の低下(ED)
性欲の減退
射精量の減少
上記の症状が報告されており、国内外の報告ではおおよそ1〜2%程度とされています。これらの副作用は薬の中止によって多くの場合改善し、持続的に続くケースはまれです。
まれにですが乳房の違和感・張り、肝機能数値の変化、うつ症状なども報告されていることから、定期的な経過観察や医師への相談が大切です。
浅川クリニックでは、副作用リスクも丁寧にご説明したうえで、患者様の不安に寄り添いながら治療を進めていく方針をとっております。気になる症状があれば、自己判断せずご相談ください。
まとめ
浅川クリニックでは、AGA治療において、フィナステリド内服×ミノキシジル外用という効果と安全性を両立した治療をご提供しています。AGAは進行性のため、早期からの対策と正しい方法の選択が大切です。ご自身に合った治療法を見つけるためにも、ぜひ一度ご相談ください。
浅川クリニック 内科・世田谷
〒154-0017 東京都世田谷区世田谷1丁目3−8
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