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やせすぎ=健康?見過ごされがちな女性の体のサイン『FUS』について

  • 執筆者の写真: 浅川貴介 |  浅川クリニック副院長 | 総合内科専門医・腎臓専門医・医学博士
    浅川貴介 | 浅川クリニック副院長 | 総合内科専門医・腎臓専門医・医学博士
  • 3 日前
  • 読了時間: 4分

「やせている方が健康に見える」「太らなければ安心」そんなふうに思っていませんか?確かに肥満は生活習慣病のリスクになりますが、実は「やせすぎ」も体にさまざまな悪影響を及ぼします。

最近は、FUS(女性の低体重/低栄養症候群)という新しい概念が注目されています。浅川クリニックでも、「疲れやすい」「月経が不安定」「骨が心配」という女性のご相談をいただくことがあります。


※女性の低体重/低栄養症候群(Female Underweight/Undernutrition Syndrome:FUS)は、日本肥満学会などの関連学会が2025年に公表したステートメントで提唱された、主に閉経前までの成人女性を対象とする新しい概念です。



FUSを心配する女性

FUSとは?


FUSとは、やせすぎや栄養不足によって、女性の体に不調が出ている状態のことです。

主に、閉経前の大人の女性にみられます。


たとえば、

  • 生理が不規則になる、止まる

  • 骨が弱くなる

  • 疲れやすくなる

  • 体調を崩しやすくなる

といった問題が起こることがあります。


ただ細いだけではなく、やせすぎや栄養不足によって、体に悪い影響が出ていないかを考えるための新しい考え方です。




若い女性と「マンジャロ」問題


マンジャロは、2型糖尿病の治療に使われるGIP/GLP-1受容体作動薬です。

しかし近年、SNSなどで「痩せ薬」として広まり、糖尿病ではない方が美容やダイエット目的で使用する例が問題になっています。


薬の影響で食べる量が大きく減り、急激にやせたり、栄養不足になったりすると、

  • 生理が不規則になる、止まる

  • 筋肉や骨が弱くなる

  • 将来の骨や妊娠に関する健康に影響する

可能性があります。


特に、もともとやせている方が使用する場合は注意が必要です。

「今だけ痩せたい」と思っても、将来の健康に影響することがあります。

マンジャロの承認された効能は2型糖尿病であり、厚生労働省も美容・痩身目的で安易に使用しないよう注意を呼びかけています。




閉経後の女性と骨の健康


FUSは主に閉経前の女性について使われる言葉です。

しかし、閉経後の女性でも、やせすぎや栄養不足には注意が必要です。骨や筋肉が弱くなる原因になることがあります。


閉経すると、女性ホルモンが少なくなります。女性ホルモンには骨を守る働きがあるため、閉経後は骨が弱くなりやすくなります。

そこにやせすぎや栄養不足が重なると、骨粗しょう症や骨折の危険がさらに高くなります。

骨が弱くなると、少し転んだだけでも骨折することがあります。骨折をきっかけに、歩きにくくなったり、外出が減ったり、介護が必要になったりすることもあります。

そのため閉経後は、体重を減らすことだけを目標にしないことが大切です。食事をきちんととり、骨と筋肉を保つことを意識しましょう。


また、やせていれば必ず健康というわけではありません。一方で、太れば太るほど健康になるわけでもありません。

大切なのは、体重の数字だけではなく、

  • 筋肉が落ちていないか

  • 骨が弱くなっていないか

  • 食事をきちんととれているか

  • 持病が悪くなっていないか

を一緒に考えることです。


自分の年齢や体の状態に合った、無理のない体重を目指しましょう。


バランスのとれた食事をとる女性

ワンポイントアドバイス


マンジャロは、2型糖尿病の治療に用いられるGIP/GLP-1受容体作動薬です。美容・痩身目的での安易な使用については、厚生労働省も健康被害への注意を呼びかけています。


特に低体重の方では、食事量の減少や急激な体重減少により、低栄養、月経異常、筋肉量や骨量の低下などにつながる可能性があります。使用を検討する際は、適応やリスクについて医師と十分に相談しましょう。




おわりに


「痩せているから安心」ではなく、健康を保つために必要な栄養をきちんととれているかが大切です。

FUSは、主に閉経前の大人の女性にみられる、やせすぎや栄養不足による健康問題を考えるための新しい言葉です。

また、閉経後の女性にとっても、やせすぎや栄養不足は、骨や筋肉が弱くなる原因になります。

「最近疲れやすい」「生理が不安定」「体重が減りすぎている」「骨が心配」と感じる場合は、早めにご相談ください。

浅川クリニックでは、年齢や体の状態に合わせた健康管理をサポートしています。



浅川クリニック 内科・世田谷

〒154-0017 東京都世田谷区世田谷1丁目3−8


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